「年収が800万円以上もらえる会社へ転職したいと考えているが可能か?」といった相談を経理職の方から受けることがあります。
年収600万~700万円あたりの水準までは来たものの、そこから伸び悩む方が多い傾向にあり、こうした希望をお持ちの方が増えているように感じます。
現在勤務している会社で実現できそうにないと感じているケースでも、転職により800万円以上を目指していくことは可能な場合があります。
そこで、このページでは、年収800万円以上のハイクラスを目指すにあたって必要なことを見ていきたいと思います。
なお、Bridge Agentが保有する求人の7割以上は年収700万円以上のハイクラス求人となっております。年収800万円以上での転職実績も豊富ですので、転職をお考えの方はもちろん、まずは情報収集がしたいという方もお気軽に「Bridge Agent」にご相談ください。
目次
経理で年収800万円以上もらっているのはどんな人?
最初に、年収800万円以上もらっている方はどういった人たちなのかを簡単に見ておきましょう。
管理職
経理職の場合、高い年収をもらおうと思ったら基本的に管理職になる必要があります。
営業職であれば、個人の売上成績が給与に反映されるため、スタッフレベルの職位であっても高い年収が得られる場合がありますが、経理の場合は役職なしで高い年収を得ることはかなり難しいでしょう。
どのレベルの役職が求められるかは企業にもよりますが、中小企業であれば部長以上、中堅から大手・上場企業であれば課長(マネジャー)以上が目安になってきます。
年収水準の高い企業に勤務している
当たり前の話ではあるのですが、給与水準の高い企業に勤務した方が年収800万円以上に達成しやすいです。
比較的高い年収がもらえる企業の例として、東証プライム市場に上場している大手企業やインフラ業界、金融機関などがあげられます。
転職できるならそれに越したことはないのですが、こうした企業はそもそも入社難易度が高いため、現実的ではない可能性もありますので、個々人に合わせた転職先を探っていく必要があるでしょう。
一定以上のスキル・経験がある
企業によって違いはありますので、どのようなスキルが求められるかを明確に定義することは難しいのですが、一般的には以下のスキル・経験は必要とされます。
- 語学力
- マネジメント能力
- 開示・連結決算・IRなどの上場企業での経理スキル
年収800万円以上を目指す場合、上場企業や上場企業基準の経理実務が求められる企業への転職が多くなるため、上場企業で求められる実務スキルをお持ちの方が多い傾向です。
未上場の中小規模の会社でも年収800万円以上もらえるところは当然ありますが、その場合、経理だけでなく、労務や総務、法務も含めた管理部門全体を見ることができる経験値が求められることが多くなっており、上場企業で必要とされる能力とは違ったものが求められ、特有の難しさがあります。
また、近年は海外展開も当たり前ですので、海外子会社管理も含めて英語が必要となるポジションが多くなっていることから、語学力がある方は高年収帯の求人が見つかりやすくなる傾向にあります。
スキルセットについてはすべてが求められるわけではありませんし、目指すべきところにもよるため一概に言えませんが、現在の年収が600万円以上あるようなケースですと、一定の強みはお持ちのケースが大半ですので、合致する求人先を探っていくことができるケースは多いと考えられます。
経理の年収が上がりにくい背景
どの職種でも年収をもっと高くしたいという希望は多いものですが、他の職種の方と比べて、経理は特に年収が上がりにくい傾向にあり、冒頭で記載したように悩む方は多い傾向です。
経理として働く方の年収が上がりにくい背景を知り、年収をアップさせるためのヒントをつかんでいきましょう。
人材の流動性が低く上位ポジションが空かない
経理職は他の職種に比べると積極的に転職する方は少ない傾向にあります。
どちらかというと、1つの会社で長く働きたいという志向性の方が多く、腰が重いです。
特に、部長などの上位のポジションに就いている方はより一層転職しない傾向にあり、安定してそれなりの待遇が得られることからよほどのことがない限りポストに空きがでません。高い年収を得ようと思ったら高い職位を目指すことが必要ですが、部長がまだ40代や50代だと当分ポストが空かず、現在の職場ではそれが叶わないというケースも多くなっています。
中小企業はもちろんですが、上場企業でも上が詰まっていてポストが空かないという問題はあります。
タイミングよく、現在お勤めの会社の上位ポジションの方が退職しそうであれば可能性もあります。そうでない場合、停滞する可能性が高く、必然的に年収が上がりにくくなっています。
経理部門は拡大しにくい
急拡大・急成長をしている企業やさまざまな事業を展開する巨大企業を除き、経理部門自体の規模が大きくなることはあまりありません。
営業部門や開発部門であれば新しいサービスの立ち上げに伴ってチームが増えていき、新たなポストがどんどん生まれることも少なくありませんが、経理部門はそうはいきません。
そのため、先程記載したように上位のポジションが生まれにくく、年収が高くなりにくいという背景があります。
デジタル化や管理部門のアウトソース化など社内環境の変化
IT/デジタルツールの活用により、一部の業務については徐々に自動化・効率化が進められておりますが、中途半端に自社内で効率化を目指してもかえってコストが高くつくケースもあるため、無駄を省くために単純業務は全てアウトソースしているケースが増えています。
また、単純業務以外の専門性の高い業務が含まれている場合でも、社内に常にそうしたスキルの高い人材がいる必要性がないケースも多くあり、育てるメリットもそう高くない場合が多いほか、そもそも育成すること自体も難しいということで外部に委託してしまう企業も多くなっています。
新たに人を採用するよりも外部活用の方が良いと判断する場合もあり、そういった状況になってくるとポジションが少なくなり、管理する人間が一定数いればいいという状況になるので、高い年収を得られる可能性が低くなるケースがあります。
勤務している会社の管理部門の方向性がどうなのか、方針には注視しておきましょう。
高度なスキルや知識、やる気のある人材が求められていない場合、どんなに頑張っても年収は上がりづらいため、頑張る場所を変えていく必要がでてきます。
現在のあなたの状況とお勤めの会社の状況を客観視し、このまま努力を続けていくべきかどうかを判断することも重要です。
転職を視野に入れなければならないケースが多い
経理として年収800万円以上を目指していきたいと思ったら、管理職(課長・部長クラス)になる必要がありますが、上記の項目で記載したとおり、そもそも管理職のポストが空かないケースが多くなっており、転職しなければ難しいケースが多くなっています。
無理に転職を促すわけではありませんが、勤務している会社の部長や課長の年齢などによっては長く今のポストに留まる可能性が高いため、年収を上げていきたいと思うのであれば、転職することも視野に入れてみてください。
年収800万円以上を目指すならベンチャー企業は狙い目
給与水準の高い大手上場企業やインフラ系企業の管理職として転職できれば、簡単に年収800万円以上を目指せるかと思いますが、難易度が高く、希望が叶わないケースが多いのが実情です。
そうした場合、狙い目なのが、将来上場を目指すベンチャー企業の経理への転職です。
IPOを視野に入れているベンチャー企業で働く魅力やキャリアパス、求人探しについてはこちらの記事で詳しく解説しておりますので、ご興味がある方はご覧ください。
ベンチャー企業は管理職になりやすい
将来的にIPOを目指している企業は上場企業レベルの経理体制の構築が求められるため、経理人材の採用も積極的に行っており、求人募集もかなり多くなっています。
マネジャー(課長レベル)の募集も比較的多くあり、管理職経験がなくても応募が可能な求人先もあります。
何かしらのマネジメント経験(プロジェクトレベルでも可)があれば良いケースもあり、実務経験に加えてマインドが高ければマッチする場合もあることから、管理職として転職しやすい傾向にあります。
ベンチャー企業のマネジャーレベルの場合、転職時点では年収700万円前後と800万円に届かないケースもあるのですが、結果を出すことで昇給やさらなる昇格も早期に実現する場合もあるため、年収アップを叶えたい場合は狙い目であると考えます。
ポジションが空くことも多く、上が目指しやすい
将来は経理部長や経営企画などの経営に近いポジションも狙っていきたいとお考えの方もいらっしゃるかと思いますが、ベンチャー企業はいろんな意味で人材の流動性が高く、ポジションに空きが出やすいことから、上位のポジションが狙っていきやすい傾向にあります。
転職時点で上司となる人間が居たとしても、その人が別のポジションへ移るケースが多くあるほか、転職して別のベンチャー企業へ行ってしまうケースもあります。
また、ベンチャー企業は急成長するので、それに合わせて新しいポジションが生まれることも多々あります。
流動性が高いことは必ずしも良いことばかりではありませんが、こうしたベンチャー企業の特性を生かして上へ登っていく経理の方も多くいらっしゃるので、年収800万円が目指せる環境が多くあります。
キャリアが広がる
日常的な経理実務から経理実務フローの構築、日々拡大する事業に合わせた経理方針の策定など、ベンチャー企業ではステージに合わせてさまざまな業務を行う必要があります。
とても大変な業務なのですが、得難い経験値であり貴重です。
目先の年収も大事だとは思いますが、将来的なキャリアの広がりという点でもベンチャー企業で働くメリットはあります。
ベンチャー企業=ブラックではない
いまだにベンチャー企業はブラックな環境の企業ばかりであると思っている方も多いのですが、必ずしもそうとは限りません。
企業によるところもありますが、大手よりもベンチャー企業の方が働き方に対して柔軟な姿勢を持っていて融通が利くケースがあり、たとえば経理のリモート勤務制度などはベンチャー企業の方が実現しやすいことも多いです。
IPO準備が佳境に入っているフェーズなど、時期的に忙しくなることもありますが、年がら年中忙しいわけではありませんので、求人先選びを間違えなければ年収以外の面でも改善できる部分がある可能性があります。
上場ベンチャーという選択肢も
ベンチャー企業に興味はあるが少し心配という方もいらっしゃいます。
そうした場合は、上場を既に果たしているベンチャー企業(上場ベンチャー)を転職先として選ぶのも有りでしょう。
グロース市場からの市場変更を狙っている企業などでは上場後も管理部門体制のさらなる整備が求められ、経理人材の補充を積極的に行うケースが多くあります。
こうした企業は利益率が高く、給与水準も高い傾向(あるいはこれから高くなる)にあるので、タイミングよく入社できれば年収アップに加えて労働環境も将来的に良くなる可能性があります。
上場前のベンチャー企業よりも安定して働くことができるとともに、上位のポジションや会社の成長に伴う年収アップ、待遇改善が狙える可能性があります。
ベンチャー企業へ転職する場合のリスクも把握しておこう
ベンチャー企業の経理へ転職することは良いことばかりではありません。年収800万円が達成できたとしても、それ以外の部分で悪い状況に陥る可能性があります。
会社が破綻するリスク
ビジネスが安定している企業と比べれば、ベンチャー企業は破綻リスクが高いと言えます。
企業の業績が悪化していくのをダイレクトに感じ取ることができるポジションなので、大きなストレスがかかる可能性があります。
年収は上がってもそれ以上に激務になる可能性
経営陣の方針や会社の状況によっては激務になる可能性があります。
ベンチャー企業の経営者の中には管理部門を軽視している方も少なからずいらっしゃいますが、そうした会社の管理部門は人員がしっかり補充されず、ギリギリを超えたところで仕事をしなければならない悪環境である可能性が高いです。
大手企業などと比べると、何らかの要因で激務な環境になってしまうリスクというのは高いですので、転職前にしっかりと情報収集を行い、ハズレの環境を引き当てないよう努力する必要があるでしょう。
求人選びの重要性
こうしたリスクを避けるためには、しっかりと情報収集を行い、求人先企業を選んでいくことが重要です。
当社ではベンチャー企業向けに経営管理に関するコンサルティングやIPO支援サービスを提供しており、そうしたつながりから多数の求人依頼を受けると同時に、各企業の状況の把握も可能となっております。
年収800万円以上が達成できればそれでいい、というわけではないかと思いますので、その他の条件も含めて希望にマッチする求人先を探していくための情報収集を行うにあたって、当社の転職支援サービスの活用もご検討ください。
転職エージェントの活用を視野に入れる必要性
管理職や管理職候補を求める高い年収帯の求人は、一般的な求人媒体での募集を行わず、非公開で進めるケースが多くなっています。
そのため、求人を探すにあたっては転職エージェントサービスも活用しながら求人を探していく必要があります。
また、こうしたハイクラスの求人へ応募するにあたっては応募書類の作成にも気を遣う必要があります。
管理職や管理職候補として働いていく場合、入社後に報告書やレポートなどのドキュメント作成業務も増えてきますので、応募書類の出来栄えもチェックされることがあり、注意が必要です。
また、経理職の場合、転職経験が少ない方も多く、転職活動に慣れていないという方も多いため、面接に不安を感じている方もいらっしゃるかと思います。
そうしたことも含めて相談が可能なことから転職エージェントの活用も検討してみましょう。
Bridge Agentでは単なる求人の紹介だけでなく、職務経歴書の作成などの応募書類の作成や面接対策など、転職活動全般のサポートもしっかり行っておりますので、不安がある方はご相談ください。
年収800万円以上の経理求人を探すならBridge Agent
年収800万円を目指すにあたってはベンチャー企業の経理が狙い目であることを記載させていただきましたが、王道である上場企業への転職支援も当然行っておりますので、幅広い視野で転職支援が可能となっております。
冒頭でも記載したとおり、Bridge Agentが保有する求人の約7割が年収700万円以上となっております。実際に、2021年1月~2023年12月の期間の全体の内定実績のうち、年収800万円から1200万円に決定した候補者の方は51%と、高年収での転職を実現されています。
ハイクラス求人をお探しの経理職の方はぜひご登録ください。
また、単に求人の紹介をするだけでなく、現在あなたが置かれている状況に対し、「どうすれば年収をあげていくことができるのか?」を一緒に考え、アドバイスや情報提供を行うことも可能です。
転職ありきではなく、目指すべき方向性に合わせたサポートが可能です。
転職を急かすこともありませんので、年収でお悩みでしたら気軽にご相談いただければと思います。
この記事の監修者
ブリッジコンサルティンググループ株式会社
執行役員/ヒューマンリソースマネジメント事業部 事業部長 仁木 正太
新卒から15年間、九州屈指の地方銀行で法人向けに、融資新規開拓から深耕営業を中心に従事。その後、急成長ベンチャーにて大手、上場企業の事業部長、役員経験者を対象とした“エグゼクティブ人材”と企業オーナーとのマッチング支援サービスに従事し、海外現地法人社長、子会社社長、ベンチャー企業の取締役CxOなどへの移籍を約50名手掛ける。2020年、ブリッジコンサルティンググループで人材紹介サービス「Bridge Agent」を立ち上げる。パーソルキャリア運営ハイクラス転職サービス『iX転職』にて、2021年に最も活躍したヘッドハンターを表彰する『iX HEADHUNTER AWARD 2021』ハイクラス転職人数部門1位(2,500名中)を受賞。